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国際会計基準より会社の実力がよくわかる「資金会計理論」実践篇

佐藤 幸利
国際会計基準より会社の実力がよくわかる「資金会計理論」実践篇
定価: ¥ 1,628
販売価格: ¥ 1,628
国際会計基準より会社の実力がよくわかる「資金会計理論」実践篇

本書は、「資金管理会計研究会」の主宰者である3名の税理士・公認会計士により1999年に上梓された入門編『会社を強くする資金会計理論』を引き継ぐ形で出版されている。ハンディーな本ではあるが、資金会計の動きを理解しやすいように図表が多用されており、キャッシュフローに関して実践的な知識を得ながら、企業会計をめぐる視点を育むことができるようになっている。 構成は全5章だてで、第1章「新会計基準の真実」、第2章「資金会計理論とは何か」、第3章「国際会計基準を考察する」、第4章「経営管理における普遍のツール」、そして第5章「財政健全化への提言」からなっている。本書の後半では、イトーヨーカ堂、ダイエーの業績、日産自動車の業績の検証など、上場企業財務数値の分析も含められており興味深い。 本書は、「キャッシュは真実であるが、利益は意見の表明である」としてよく知られた資金会計情報重視の考え方を背景に、わが国の新会計基準が、時価会計一辺倒とも思える国際会計基準にやみくもに従ってゆくことに警鐘を鳴らしている。発生主義、時価主義、利益のスムージング等、「国際会計基準的な会計処理・表示方法」の効用を説く本が多い昨今、本書は、そのアプローチ方法においても異色の1冊といえよう。 資金会計は、古くからわが国の会計アカデミズムの世界でも研究されてきた。また、国際会計基準そのものは、本来の発想においてキャッシュ情報の重要性を否定するものではない。そうした点で、体系的な論証に乏しい感のある本書の内容や、自由闊達(かったつ)な著者らの筆づかいに、違和感を覚える人もいるかもしれない。しかし、従前の発想にとらわれず、気軽に手にできる資金会計実務の啓蒙書という美点に恵まれ、特に中小企業の経営者やビジネスパーソンにとっては興味のつきない1冊になっている。巻末索引がついていないことなど、参考書としては、使い勝手の点でやや惜しまれる。(任 彰)

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